出版社内容情報
おとなになると今日のことを忘れてしまうかな。そうだとしたら、すごくいやだ――益田ミリが自身の思い出をもとに、子ども時代の特別な心のきらめきをえがいた物語。ドキドキの入学式、はじめての遠足、お気に入りのぬいぐるみ、夏の花火、四つ葉のクローバー探し、大好きな先生……など、幼い頃に夢中になったできごとや、かけがえのない一瞬、胸に抱いた繊細な気持ちを、丁寧に、みずみずしくつづります。イラスト54点収録、オールカラー!
「おとなになると今日のことを忘れてしまうのかな。そうだとしたら、すごくいやだ。こどもの頃のわたしは、いつもそんなふうに思っていたんです。」(「はじめに」より抜粋)
「こども時代は本当に短いものです。長い人生のほんのひととき。なのにプリンのカラメルソースみたいに他の部分とはちがう特別な存在です。人がいきなりおとなに生まれるのだとしたら味気ないに違いありません。」(「おわりに」より抜粋)
――目次抜粋――
【春】
入学式に行きたくない/四葉のクローバー/仲良しのひらがな/横断歩道のじごく/絵具をまぜてごらん/おへその心配/かわいい妹/「ん」がつく言葉/熱が出た/ずっときゅうけい/カスタネット
【夏】
水たまり/救急車/学校のトイレ/ピアノをひいた!/たからもの/金魚さん/カミナリ/プール/ねこふんじゃった/うちとちがう/線香花火/わたがし
【秋】
夏休みが終わって/小さいわたし/はんたい言葉/土のうさぎ/魚つり/お金のチョコレート/キンモクセイ/転校生/ふたつのおしゃべり
【冬】
サンタさんの家/ほうたい/お正月/たこあげ/わたしの雲/校長先生/ひみつのドッヂボール/帰ってきたクリン/春がくる
益田ミリ(ますだ みり)
1969年、大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書にエッセイ『おとな小学生』(ポプラ社)、『東京あたふた族』(ミシマ社)、『永遠のおでかけ』(毎日新聞出版)、『小さいコトが気になります』(筑摩書房)他、漫画『すーちゃん』(幻冬舎)、『ヒトミさんの恋』(文藝春秋)、『僕の姉ちゃん』(マガジンハウス)、『こはる日記』(KADOKAWA)、『泣き虫チエ子さん』(集英社)、『ランチの時間』(講談社)などがある。『ツユクサナツコの一生』(新潮社)で手塚治虫文化賞短編賞受賞。
【目次】